アジアの経済大国シンガポールでの生活を考えている方にとって、最も気になるのが生活費ではないでしょうか。世界有数の金融都市として知られるシンガポールは、実際のところどのくらいの生活費がかかるのでしょうか。
今回は、シンガポールの生活費について、住居費から食費、交通費、その他の諸経費まで徹底的に解説していきます。これから移住を考えている方や、出張で長期滞在する予定の方に役立つ情報をお届けします。
## シンガポールの住居費
シンガポールでの最大の出費は間違いなく住居費です。立地や物件のタイプによって大きく金額が変わります。
目次
コンドミニアム（民間マンション）
– 1ベッドルーム：月額2,500～4,000シンガポールドル（約25万～40万円）
– 2ベッドルーム：月額3,500～6,000シンガポールドル（約35万～60万円）
– 3ベッドルーム：月額5,000～10,000シンガポールドル（約50万～100万円）
HDB（公共住宅）
– 3ルーム：月額1,800～2,500シンガポールドル（約18万～25万円）
– 4ルーム：月額2,200～3,000シンガポールドル（約22万～30万円）
– 5ルーム：月額2,500～3,500シンガポールドル（約25万～35万円）
オーチャードエリアやマリーナベイなどの中心部に住むと家賃は高くなりますが、郊外に行くほど家賃は下がる傾向にあります。ただし、シンガポールは国土が小さいため、「郊外」と言っても中心部からMRTで30分程度の距離です。
## 食費
シンガポールの食費は、どこで食べるかによって大きく変わります。
ホーカーセンター（屋台村）
– 朝食：3～5シンガポールドル（約300～500円）
– 昼食/夕食：4～8シンガポールドル（約400～800円）
フードコート
– 一食あたり：6～12シンガポールドル（約600～1,200円）
レストラン
– ローカルレストラン：15～30シンガポールドル（約1,500～3,000円）
– 高級レストラン：50シンガポールドル～（約5,000円～）
自炊
– 週の食料品：80～150シンガポールドル（約8,000～15,000円）
地元のホーカーセンターを利用すれば食費を抑えることができますが、日本食などの輸入食材はかなり割高になります。日系スーパーのMeidiYaやDonDonDonkiでは日本の食材を手に入れることができますが、日本の2～3倍の価格がついていることも珍しくありません。
## 交通費
シンガポールの公共交通機関は比較的安価で効率的です。
MRT（地下鉄）・バス
– 一回の乗車：0.8～2.2シンガポールドル（約80～220円）
– 月額定期券（大人）：120シンガポールドル（約12,000円）
タクシー
– 基本料金：3.9シンガポールドル（約390円）
– 1km当たり：0.22～0.33シンガポールドル（約22～33円）
– ピーク時や深夜は25％の追加料金
配車アプリ（Grab）
– タクシーより若干安い場合が多いが、サージプライス（需要増加時の値上げ）に注意
車を所有すると非常にコストが高くなります。自動車購入には「車両割当証明書（COE）」という権利証が必要で、これだけで数百万円かかることも少なくありません。一般的なセダンでも日本の3～4倍の価格になるため、多くの外国人駐在員は自家用車を持たず公共交通機関を利用しています。
## 通信費
携帯電話
– プリペイドSIM：10～30シンガポールドル/月（約1,000～3,000円）
– ポストペイドプラン：20～100シンガポールドル/月（約2,000～10,000円）
インターネット
– 光ファイバー（家庭用）：35～60シンガポールドル/月（約3,500～6,000円）
シンガポールではStarhub、Singtel、M1などの大手通信キャリアに加え、MVNO各社がサービスを提供しています。日本と比較するとデータ通信量が多めのプランが主流です。
## 水道・電気代
熱帯気候のシンガポールでは、エアコンの使用が電気代の大きな部分を占めます。
– 2人世帯の平均：150～250シンガポールドル/月（約15,000～25,000円）
– 4人世帯の平均：250～350シンガポールドル/月（約25,000～35,000円）
24時間エアコンをつけっぱなしにすると、電気代は大幅に増加します。水道代は比較的リーズナブルです。
## 教育費
子どもがいる家庭にとって、教育費は大きな出費になります。
インターナショナルスクール
– 入学金：5,000～20,000シンガポールドル（約50万～200万円）
– 年間授業料：20,000～40,000シンガポールドル（約200万～400万円）
現地校
– 外国人の場合：月額550～1,000シンガポールドル（約5.5万～10万円）
※シンガポール国民や永住者は大幅に安い
## 医療費
シンガポールの医療水準は高いですが、その分コストもかかります。
– 一般的な診察：50～120シンガポールドル（約5,000～12,000円）
– 専門医の診察：150～300シンガポールドル（約15,000～30,000円）
– 入院（1日）：1,000シンガポールドル～（約10万円～）
外国人居住者は医療費助成がほとんどないため、民間の医療保険に加入するのが一般的です。
## 総括：シンガポールでの月額生活費の目安
独身の場合
– 最低限：3,000～4,000シンガ