「本番に弱い子」には必ず理由がある
小学校受験では、普段できているのに本番でできないという子が少なくありません。
しかし、それは「練習不足」ではなく、心の準備不足であることが多いのです。
模試や本番前に涙ぐむお子さまを多く見てきました。
本番で力を出せない子には、共通する特徴があります。
【共通点①】完璧主義で失敗を恐れる
普段から「間違えたらダメ」「できないと恥ずかしい」と思っている子ほど、
本番で萎縮してしまいます。
家庭での声かけが、知らず知らずのうちにプレッシャーになっていることも。
「どうしてできないの?」という言葉が、
子どもにとっては「失敗=怖い」と刷り込まれてしまうのです。
【共通点②】「できた!」という成功体験が少ない
家でいつも厳しくチェックされていると、
「また怒られるかも」「うまくいかないかも」という思考が先に立ちます。
特に小学校受験は、日々の練習の中に小さな成功体験を積むことが大切です。
たとえば、
- 「今日は最後まで集中できたね!」
- 「すぐに気づけたね!」
など、“結果ではなく過程”をほめることで、
本番でも自信を持って行動できるようになります。
【共通点③】本番を“特別な日”と捉えすぎる
親が緊張していたり、「今日は大事な日よ!」と繰り返すことで、
子どもも空気を察知し、普段通りに振る舞えなくなります。
特別な日ではなく日常の延長線上に「試験」がある感覚で大丈夫と思い過ごしてほしいです。
親ができる3つの接し方
①「結果よりも姿勢」をほめる
→ 「今日は最後まで頑張ったね」「落ち着いてできたね」
という声かけが、自己肯定感を育てます。
②「完璧じゃなくていい」を伝える
→ 「間違えてもいいんだよ」「次に活かそう」で、安心して挑める心を作ります。
本番で力を出せる子に育てるには
大切なのは「がんばる力」よりも、
「落ち着いていつも通りにできる力」。
それを支えるのは、親の安心感と家庭の雰囲気です。
普段の生活の中で、
・結果より過程を認める
・ミスを責めない
・本番を特別扱いしない
この3つを意識するだけで、子どもは大きく変わります。
まとめ
試験で力を出せないのは、“実力がない”からではありません。
安心できる心の土台が育っていないだけです。
焦らず、怒らず、信じて見守ること。
それが何よりも強い「受験対策」です。